HRI COLUMN

2017/07/20スタッフコラム

非ネイティブとの日本語コミュニケーションのコツ

こんにちは。HRIベトナム・ホーチミンオフィスの榎本です。
私はこれまで8年ほど、また現在も日本語を学ぶ外国人に日本語を教えています。そこで今回は、ベトナム人スタッフとの日本語でのコミュニケーションについてお話ししたいと思います。

日系企業において、ある程度日本語ができるベトナム人が1人以上在籍しているところは多いのではないでしょうか。一方で、日本語での話が思うように通じないという声もよく聞かれます。

確かに、ベトナム人の中級以上の日本語学習者に「どうして日本語をもっと勉強したいのか」ということを質問すると「日本人上司が何を言っているのかわからないから、私がもっと日本語をうまくならないといけないのです」という回答が来ることがあります。ということは、話が通じないと思っているのは日本人側だけではないわけです。

そこでベトナム人に限らず、非日本語ネイティブと話すときに気を付けておきたい、すぐできるポイントをお伝えします。

1)なるべく標準語で、です・ます口調を使う
2)カタカナ表現を使わない

この2つを意識して話すだけで、非ネイティブにとってのわかりやすさは格段に改善します。

 

1)なるべく標準語で、です・ます口調を使う
日本語が難しいと言っているベトナム人に対して「何がわからないのか」と聞いてみると、「上司が関西の人で、関西弁がわからない」「方言が理解できない」といった答えが返ってくるケースが、実はかなり多くあります。

「関西弁がわからない」というのは、京都に2年ほど住んだ私も同じ経験があります。それまでテレビなどで大阪弁や京都弁を聞くことは多くあっても、いざ暮らしてみると相手が何を言っているのかわからない、ということがしばしばあるのです。
例えば旅館のアルバイトで「これ、ほかしといて」と言われたことがあります。意味がわからず「ほかすって何ですか…?」と返したところ、「あんたほかすもわからんのか!」と怒られ、その時初めて「ほかす=片づける」という表現があることを知りました。
日本語ネイティブの自分でもそういった経験があるだけに、ベトナム人が関西弁がわからないと言って真剣に悩んでいる姿には、思わず共感と同情の気持ちが沸いてしまいます。

非ネイティブが学校や教科書で学ぶのは標準語、つまりニュースや新聞で使われるような言葉遣いであり、丁寧な日本語です。そのため地域色が強かったり砕けた口調が多いほど、相手が受け取れる情報量は減っていきます。より受け手にわかりやすい言葉にするのなら、それらの要素をなるべく抑える必要があります。
もしどうしても標準語に合わせるのが難しいのであれば、自分の使う言葉をリスト化するのも有効です。ある70歳の静岡出身の経営者様のケースでは、ベトナム人に自身の静岡弁がなかなか理解してもらえなかったため、静岡弁と標準語との対照表を作った、という話もあります。

 

2)カタカナ表現を使わない
カタカナ言葉のほとんどは外来語、特に英語由来が多いため、ビジネスシーンでもそちらの方が通じるはずと考えがちです。しかし実際は日本語学習者、特に欧米系の人にとって日本語を挫折しやすい最大の原因の一つがカタカナ言葉なのです。

例えば「コンセンサスを取る」と言うと、まず通じません。英語と日本語の発音があまりに違い過ぎるからです。しかし「合意を取る」と言えば、通じる確率はかなり上がります。加えて文字で「意を合せる」と書けば、単語への詳しい説明がなくとも多くの人は意味を理解することができます。
またカタカナ言葉が通じないのは、英語だと思われている日本語、すなわち和製英語(ワイシャツ、カメラマンなど)があふれているため、英語を習得している人には混乱を招くからです。しかしそのカタカナ言葉が英語なのか和製英語なのか、当の日本人にもわからないことが多くあります。そのためカタカナ語は基本的に通じないもの、と考えていた方が無難です。

 

コミュニケーションとはキャッチボールである、と言われます。つまり「キャッチ」してもらうことが重要ということです。もし「ベトナム人とコミュニケーションできない」と感じることが多いのであれば、こちらのボールの投げ方だとうまく受け取れない、ということなのです。
より伝わりやすい日本語を意識しながら話すと、話し手にとっても受け手にとっても、より快適なコミュニケーションのあり方が生まれます。本コラムが数多くの言語の中から日本語を選択してくれたベトナム人と、より深い関係が築けるヒントになれれば幸いです。

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